マイケル・ジャクソン追悼

洋楽のプロモーションビデオ(PV)が全盛期の80年代、私は最も多感なティーンエィジャーだった訳です。
当時、土曜の14時から地方限定の洋楽番組がありまして
土曜の午後は、この放送見たくて見たくて真っ直ぐ家に帰ってきました。
「スリラー」を始めて見た時の衝撃は、今でも忘れない。


他のアーティストのPVも、今見ても圧巻される物が多いけれど
その中で、マイケル・ジャクソンの作品は郡を抜いていた。
あの時代から、ストーリィと音楽を組み合わせるPV的な演出に心惹かれて
現在に至るまで、私の創作には音楽が強く関わっている訳ですが
個人の持論として
PVに興味を持つ人間は、好き嫌いは置くとして
マイケル・ジャクソンのPVは一通り観るべきだと思う
PVでなくても、金に糸目を付けず最高のアーティストとスタッフの実力を最大に引き出した作品は
必ず観た方がいいと思うわけです。

この持論、いつか言おうかなと思っていたのですが
まさか追悼コメントになるとは思いませんでした。


あの80年代、まだ自宅にはビデオが無くて
数々のPVを必死に食い入るように観ていた10代
月に一度流れるか流れないかの「スリラー」フルバージョンを目にしたときは、TVに噛り付いていた。
目にも止まらない高速のステップと、重力を抜け出したムーンウォーク
誰もが、夢の世界に入っていた


才能もあるけどかなりな努力家で
数年前に見たTV番組で、マイケルが初来日したとき宿泊した帝国ホテルの支配人がエピソードを話した。
マイケルが部屋で黙々とレッスンをしていて、絨毯の上に円形の汗染みが出来ていたそうだ。
来日当時はさ
「バブルス君(ペットの猿)のトイレにまでミネラルウォーターを使った」とか
三越デパート貸切でショッピングした」とか
そんな報道しかされなかった。
部屋で大量の汗を流した事なんて、当時これっぽっちも伝わらなかった。


自分も、熱烈なファンという訳ではないのだけど
6/26の夜から二日間、延々と動画を見ていた。

・Thriller
・BAD
・Beat It
・Billie Jean
・Smooth Criminal
・Man In The Mirror

見ながら、自分の青春を彩った重要な要素の一つだと気付いた
見ながら、自分の創作の礎の一つだと気付いた
Man In The Mirrorでは、ポロポロ泣けてきた

天賦の才に恵まれ、生涯をダンスと歌に捧げて紆余曲折の人生を送った天才。
目にも止まらない高速のステップと、重力を抜け出したムーンウォークを残し
天に召されてしまった。


謹んで、追悼の意を捧げます。